全身の健康状態を
把握するために
欠かす
ことのできない検査です
血液一般検査では、赤血球・血球・血小板の数などを測定することで健康状態を把握します。
病気の早期発見や治療につながるだけではなく、生活習慣病を予防するためにも不可欠な検査です。
赤血球系
貧血や多血症などの血液疾患の有無や、その種類を判断する指標に用いられる検査です。
赤血球数・ヘモグロビン(血色素量)・ヘマトクリット値
貧血あるいは多血症を診断するための検査です。数値が低い場合は貧血、高い場合は多血症が疑われます。
基準値
-
- 赤血球数
- [男性]400 ~ 539
- [女性]360 ~ 489
-
- ヘモグロビン
- [男性]13.1 ~ 16.3 g/dl
- [女性]12.1 ~ 14.5g/dl
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- ヘマトクリット値
- [男性]38.5 ~ 48.9 %
- [女性]35.5 ~ 43.9 %
(人間ドック学会基準値を一部変更)
人間ドック学会の判定区分では、多血症で下記の範囲が受診勧奨となります。
- ヘモグロビン
- [男性]18.1 g/dl ~
- [女性]16.1 g/dl ~
MCV・MCH・MCHC
貧血の種類の判定に用いられる数値(赤血球恒数)で、以下の3つがあります。
MCV (平均赤血球容積) |
赤血球1個あたりの容積(大きさ) |
---|---|
MCH (平均赤血球ヘモグロビン量) |
赤血球1個あたりに含まれるヘモグロビン量 |
MCHC (平均赤血球ヘモグロビン濃度) |
赤血球の一定容積に対するヘモグロビン量の比 |
基準値
-
- MCV
- [男性]82.7~101.6 fl
- [女性]79~100 fl
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- MCH
- [男性]28~34.6 pg
- [女性]26.3~34.3 pg
-
- MCHC
- [男性]31.6~36.6 g/dl
- [女性]30.7~36.6 g/dl
血清鉄
血液中の鉄の量を測定します。数値が低い場合、鉄欠乏性貧血や消化管出血・感染症などが疑われます。
基準値
40 ~ 199 μg/dl
血小板数
出血したときに血液を凝固させ、止める働きをします。
血小板数が減少する病気では、アザができやすい、血が止まりにくいなどの症状があらわれます。
基準値
14.5 ~ 32.9
(人間ドック学会基準値に準拠)
白血球数
血液の細胞成分のひとつで、体外から侵入してくる細菌やウイルスなどを、排除する働きがあります。細菌感染や炎症で高くなり、ウイルス感染症などで低くなります。
また、喫煙者は非喫煙者と比較して、数値が10%ほど増加することがあります。
基準値
3,100 ~ 8,400 /μl
※人間ドック学会の判定区分では
9,000/μl以上が受診勧奨となります。
(人間ドック学会基準値に準拠)
白血球分画(血液像)
白血球は好中球・リンパ球・単球・好酸球・好塩基球に分類されます。健康な状態では一定の割合で構成されているため、割合の変化を調べることで血液疾患の診断と経過観察に役立てることができます。
基準値
- 好中球42~73%
- 桿状核球~ 6%(好中球に異常があった場合に調べます)
- 分葉核球36~73%(好中球に異常があった場合に調べます)
- 好酸球~ 6%
- 好塩基球~ 2%
- リンパ球18~59%
- 単球~ 8%