がんのなかでも
日本人に多い胃がんを
早期発見・治療するため
の検査です
胃がん検診の方法には、上部消化管X線検査(バリウム検査)と上部消化管内視鏡検査があります。
また、ペプシノゲン法とピロリIgG抗体検査法をおこなうことで胃がんのリスクを判定することができます。
上部消化管X線検査(バリウム検査)
造影剤であるバリウムと発泡剤を服用し(二重造影法)、食道・胃・十二指腸をX線で映し出すことで病変の有無を調べる検査です。胃がんだけではなく、胃炎や胃潰瘍・ポリープも見つけることができます。撮影の所要時間は4~5分ほどです。


胃内視鏡検査(胃カメラ)
直径5.9mmの極細のファイバースコープ(内視鏡)を鼻または口から挿入し、食道・胃・十二指腸を調べる検査です。直接目で観察できるため、X線検査では発見できない小さな病変も発見することができます。悪性所見が疑われる場合は小さな鉗子で直接組織を採取し(生検)、最終的な病理診断までおこなうことが可能です。また、検査前にしっかりと喉に麻酔をしますので、嘔吐反射も起こりにくくなり、安心して検査を受けていただけます。

早期胃がんの症例

ペプシノーゲン検査(血液検査)
血液中のペプシノゲン(PG)の量を測ることにより、萎縮性胃炎の程度を調べる検査です。ペプシノゲン(PG)にはⅠ型とⅡ型があります。
萎縮性胃炎の進行により血液中のPGⅡが増加することから、PGⅠ/PGⅡの値を指標として胃がんの高リスク群である萎縮の変化を推定し、胃がん検診に応用しています。この検査で陽性となった場合は、「上部消化管内視鏡検査」による精密検査が必要です。
ピロリ菌抗体検査(血液検査)
血液からヘリコバクター・ピロリ菌感染の既往の有無を調べる検査で、胃がんのリスクを判定するもっとも一般的な方法です。現在感染している方は胃がん予防のため、日本ヘリコバクター学会ではピロリ菌除菌を強く推奨しています。
ピロリ菌を除菌後胃がんのリスクは経年的に低下していくものの「ゼロ」になるわけではありません。定期的に胃がん検診を受けることが何よりも大切です。
ピロリ菌の顕微鏡写真
