細径光学視管・器具での手術

ミニループリトラクターⅡ

内視鏡下手術に用いるカメラ(光学視管)も年々発達し、当初は口径が10mmであったものが、5mm、3mm、2mmと種々のバリエーションが選択出来るようになりました。また、それぞれの口径に合わせたポート(光学視管を挿入する際の外筒)や鉗子類も開発されてきました。細径光学視管・器具を用いた内視鏡下手術をNeedlescopic surgeryあるいはNeedlescopic operationといいます。

文献上は、消化器外科領域における腹腔鏡下胆嚢摘出術や、泌尿器科における手術での報告例が国内外でみられますが、これまで胸部外科領域では、交感神経遮断術やブラ焼灼術以外に、肺切除を伴う手技での報告はほとんど見られませんでした。この原因として細径鉗子では肺をうまく掴むことが困難で、何もこんなに面倒な手技をおこなう必要がないと考えられていたからです。そこで私は、腹腔鏡下胆嚢摘出術で用いることのある種の手術器具に目を付けました。それはミニループリトラクター(製造:八光商事、販売:タイコヘルスケアー・ジャパン)という器具です。直径約2mmで直接皮膚から穿刺でき、内臓のループワイヤーで牽引鉗子としても把持鉗子としても利用できる器具です。これを用いることで、簡便かつ安全、確実に肺部分切除術がおこなえることがわかりました。3年前から獨協医大胸部外科で始め当院症例を含めると、これまで50症例以上おこなっています。また、これについては、他の施設に先駆けて、複数の学会、論文等で発表しております。