総合健康診断報告書(1枚目)
人間ドックの役割は、病気を早期に発見し早期に治療を行なうことと、糖尿病など生活習慣を背景とする病気が症状として出てくる前にこの生活習慣を改善することにあります。
ぜひ、この「総合健康診断報告書の内容について」を参考にして、今回の人間ドックの結果を健康状態の改善にお役立てください。
当センターでは宇都宮記念病院と連係して、できるかぎり皆様のお役に立ちたいと考えております。二次検査・治療など、どんなことでもお気軽にご相談ください。なお、総合健康診断報告書は2枚ですが、結果説明時にお渡しする「仮結果表」は2枚目のみです。ご了承ください。
判定区分の意味
- 検査の範囲では異常ありません。
- わずかに異常を認めますが、日常生活に差し支えありません。
- 日常生活に注意し、経過観察を必要とします。
- 治療を継続してください。
- 再検査を必要とします。
- 二次検査(精密検査)を必要とします。
- 治療を必要とします。
身体計測
- 標準体重=(身長m)2×22
- BMI(Body Mass Index)=(体重kg)÷(身長m)2
| BMI結果 | 判定 |
|---|---|
| 40.0〜 | 肥満4度 |
| 35.0〜39.9 | 肥満3度 |
| 30.0〜34.9 | 肥満2度 |
| 25.0〜29.9 | 肥満1度 |
| 18.5〜24.9 | 正常域 |
| 〜18.4 | やせ |
体脂肪率
体重に占める脂肪の割合です。体脂肪率が高いと生活習憤病になる可能性が高くなります。当センターでは生体インピーダンス法を用いています。体脂肪率を測定する機械にはいろいろな種類があり、基準値も異なります。体脂肪率を比較するときは、どのような種類を使っているか確認してください。
正常値
- 男性 15%〜20%
- 女性 20%〜25%
眼底検査
眼底は体の中で唯一直接血管が見えるところです。 眼底血管の糖尿病や高血圧による変化・動脈硬化性変化及び網膜剥離等の有無について調べます。
眼圧
緑内障の有無についての検査です。角膜に空気を吹き付ける「空気眼圧計」で測定します。緑内障は眼圧の上昇により視神経が障害され、視野異常を来す疾患です。なお、眼圧が正常でも緑内障になることがあります(正常眼圧緑内障)ので視野欠損には注意をしてください。視野欠損では、視野の一部に霧がかかったように見えたり景色の一部が飛んだように見えます。
発症初期の視野欠損のイメージ
聴力
オージオメーターで1000Hzと4000Hzの聴力を測定し聴力低下の有無を調べます。1000Hzで30dB以下、4000Hzで40dB以下が正常範囲です。
ふだん会話で使う音域は500Hz〜2000Hzです。
騒音性難聴は4000Hzから聴力が低下します。老人性難聴も高音域から聴力が低下します。
胸部X線
肺がんなどの呼吸器疾患や心臓肥大などについて調べます。
肺機能検査
口から出入りする空気の量を測定することで、肺活量、%肺活量、1秒率を調べます。
- 1秒量
- 息を最大に吸い込んで、最大に吐き出した最初の1秒間の空気の量です。
- 1秒率
- 1秒量が努力性肺活量の何%になるかを示したものです。息を吹き出す瞬間の量の割合をみます。1秒率が低いときは、肺気腫・気管支喘息など吸い込んだ息を早く吐き出す事ができない病気を疑います。
- 努力性肺活量
- できるだけ息を深く吸い込んで、思い切り吐き出したときの息の量です。
- %肺活量
- 各個人の性・年齢・身長に基づいて計算した肺活量の予測値に対する実際の努力性肺活量の割合です。
(肺活量÷予測値)×100 - 閉塞性肺疾患
- 吸い込んだ息を早く吐き出す事ができない病気です。
- 拘束性疾患
- 肺の容量が減少した疾患です。
喀痰細胞診
喀痰に含まれる粘膜からの剥離細胞から、がん細胞ないし境界領域の異型細胞をスクリーニングする検査です。中心性肺がん(気管・気管支にできた肺がん)の発見に有効です。
class Ⅲ Ⅳ Ⅴは精密検査が必要です。
血圧
収縮期血圧は心臓が最も収縮した時の血圧で、拡張期血圧は心臓が最も拡がった時の血圧です。収縮期血圧140mmHg、拡張期血圧90mmHg以上を高血圧といいます。肥満があると、心拍出量(全身を巡る血液量)が増加するため、血圧が高くなりやすくなります。血圧は1日の中でも変動します。また、睡眠中や心身の安静時には低下し、心身の活動中や緊張で上昇します。 高血圧は、脳卒中や心筋梗塞・腎機能障害などの原因となります。 食事療法や運動療法で血圧がコントロールできない場合、降圧薬を使うことによって血圧管理を行ないます。
心電図検査
心臓の活動に伴う電気的な変化を記録したものです。心臓肥大や不整脈、虚血性心疾患など、いろいろな心臓の病気について調べます。
食道・胃・十二指腸X線検査
食道・胃・十二指腸のがん、ポリープ、潰瘍・潰瘍搬痕、胃炎などについて調べます。精密検査では、内視鏡検査が必要となります。
腹部X線検査
胆石、腎結石、腸管ガスの状況、腰椎と骨盤骨格の形態異常について調べます。
上腹部超音波検査
肝臓・胆嚢・(膵臓)・両側の腎臓・脾臓のがんやその他の異常について調べます。
膵臓は胃の裏側にあり、全体は描出できません。
よく見られる所見
- 脂肪肝
- 肝臓の細胞の中に中性脂肪が大量に蓄積した状態のことです。可逆性でカロリー制限と運動で改善します。
- 肝嚢胞
- 肝臓の中にできた、内部に液体の入った嚢状の組織です。 ほとんどのものは治療不要ですが、かなり大きくなるものもあります。
- 肝内石灰化
- 肝臓内にできた結石様のものです。
- 胆嚢ポリープ
- 胆嚢内にできたいぼ様の隆起性病変です。大部分は良性ですが、8mm以上のものは注意が必要です。
- 胆 石
- 胆嚢内にできた結石で、強い右上腹部痛である胆石発作の原因となることがあります。
- 胆嚢壁在結石
- 胆嚢壁内にできた結石のことです。
- 腎結石・腎内石灰化
- 腎臓の中にできた結石や石灰化です。 強い右又は左背部痛をおこす尿管結石の原因となることがあります。
- 腎嚢胞
- 腎臓の中にできた、内部に液体の入った嚢状の組織です。
整形外科(2日コースのみ)
頸椎、胸椎、腰椎の変形性脊椎症や椎間板ヘルニアの有無などについて調べます。
直腸診(前立腺)(希望者のみ)
診察時に触診(指診法)で行ないます。直腸がん・ポリープ・痔・前立腺肥大などについて調べます。
直腸鏡検査 (2日コースの希望者のみ)
直腸を調べる内視鏡検査です。
乳房検診(希望者のみ)
診察時に触診法で行ないます。所見がある時は、外科専門医を紹介します。乳がんを早期に見つけるためには、触診法のみでは不十分です。乳房超音波検査・乳房X線検査が必要です。(オプション)
子宮頸癌検査(希望者のみ)
子宮頸部より擦過した細胞から、がん細胞ないし境界領域の異型細胞をスクリーニングする検査です。
class Ⅲ Ⅳ Ⅴは精密検査が必要です。